流血のサヴォタージュ。(前編)

from "mixi"

昨日の日記をここに書いた通り、明け方まであちこちにいろいろな文章を書き散らした。だがさすがに「ぼくは大人になった」(by佐野元春)と自負するぼくは、出社に間に合うようコンピュータの電源を落とし、準備を始めた。
ーーはずだった。が、ココロが起ち上がらなかった。
まだ間に合う。だがカラダが動かなかった。
携帯電話を握り、会社に「午後から出社する」旨を伝える。


午前中、ネットで知り合った女子高生と80年代から60年代ポップス(!)について語り合う。会社にtelを入れると、あまり忙しくないようなので「大事をとって」休むことにする。

夕方、携帯電話に着信履歴が残っていることに気付く。行きつけの店のマスターから、先週の金曜日にだ。
週末は電源を切ってしまうため、まったく気が付かなかった。掛けてみると「飲みに来なよ」と。さいきんマスターが使う卑怯な手は、ちょっと待ってとバイトの女性と代わり「あさいくん、来て飲もうよ」と誘わせるのだ。
飲みには行きたいが、あいにく自転車がパンクしている。直してから行こうかと思うがバイク屋(自転車のパンクも扱う)は既に閉店。バス停に行ってみると、数分後のバスを逃すと1時間バスがない。
慌てて着替えて出掛ける。<結局、行くんかい!

到着早々、バイトのYさんに「わたしの誕生日に来てくれなかったでしょ」と指摘される。前回誕生日を知らされ、プレゼントを持ってくると約束したらしい。まったく記憶にない。
相変わらず体調が良くないので瓶入りの紹興酒をいただく。BGMはアレステッド・デベロプメント(!)。ゆったりとしたグルーヴで、ゆっくり紹興酒を飲む。
ふとYさんの誕生日へのお詫びも兼ねてイタリア産の赤ワインを御馳走。値引きして貰って8000円也。だが、たしかにおいしい。チーズの盛り合わせなどつまむ。
あまりにおいしくて、1本空ける。2本目の赤ワイン。
頭に浮かぶのは、さらに1ヶ月前に誕生日を迎えた、でも祝うことはできなかった女の子のこと。いつも飲み始めるとフルボトル3本は毎回のことで、そのうち約2本は彼女が飲み干してしまう。もう2度と会えないのかと思うと、寂しさよりも、すっぽりと胸に穴が空いたような感覚。

前回、カウンタで隣になってコンピュータ・ネットワークのことなどを教わったひとが友人と来る。話していると、ふたりとも鬱病を病んでいるという。前向きに生きていくことの大切さについてしっとりと語り合う。
病んでいるのはぼくだけではない。

さらにギター・ポップ仲間も合流。彼は営業マンだが、広告・宣伝のプレゼンテーションの参考になる意見をたくさん聞いてメカラウロコ。

楽しく飲んで、さらに翌朝Yさんにモーニング・コールで起こしてもらうことをお願いして店を出る。

そして信じられない悲劇が起こる。