中田ヤスタカ×鈴木亜美

このところPerfumecapsuleつまりは中田ヤスタカサウンドにハマっていることは、繰り返して書いてきた。
プロフィールや過去の日記を読んでもらえばわかるが、ぼくはアイドルが好きで、それもアイドルの歌う唄が大好きだ。さらに云えば、職業作家の書いたアイドル歌謡よりは、ミュージシャンやアーティストの手掛けたアイドル・ポップスに心が躍る。(とくにクラブ・サウンド寄りのオトなど)
そして勿体ぶって最後にまわしたが(笑)、短髪のアイドルに目がない。というか狂っている(爆)。

いまふと思ったが、鈴木亜美(あみ)はキャリアのうえではいろいろと紆余曲折を経てきたが、髪の毛を伸ばすことはあまりなかったように思うのだがどうだろう。
これは至極ぼく(たち?)にとっては、じうやうだ。
その話はまた改めて書くとしてーーすごく、じうやうなんだよ(!)ーー、こんな情報が暑さにイカれ気味のぼくのアタマを打ち抜いた。

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自分のなかで中田ヤスタカがHOT(cool?)だったことは、繰り返し書いた通り。
ただcapsuleも、Perfumeもまだ「知る人ぞ知る」レベルで、決してメジャーだとは云い難い。
それでもドラマ「ライアーゲーム」のサントラを担当したり、リア・ディゾンのリミクスを担当したりと徐々にメジャー・フィールドにも顔や名前を現し始めた。
これまでにもさまざまなプロデュース・ワークを行っているが、正直なところB級アイドル(失礼!)が多かった。個人的にはMEGなんて、うれしかったし完成度も高かったけれど。

2007年8月。
鈴木亜美である。
もはやハロプロ熱も冷め、AKB48やましてやアイドリング(笑)などでは物足りないアイドル・ファンにとって、鈴木亜美は「何をいまさら」かも知れない。「やっぱり鈴木あみまででしょう」と訳知り顔で語るかも知れない。
たしかにアイドルと呼ぶには、年齢的にも厳しいかも知れない。本人もそう思っているかも知れない。
さいきん"joins"シリーズとして、クラブ・アーティストからキリンジまで幅広くコラボレーションを行っている。一見節操の無さそうなこの人選は、じつは鈴木亜美の苦悩を露わにしているのかも知れない。同時にアイドルからアーティストへの脱却、移行期間なのかも知れない。

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じっさい、この「FREE FREE」を聴けばわかる。
鈴木亜美の歌声は、中田ヤスタカの手により過剰なまでに加工され、もはや原形を留めていない。何も知らずに聴いてみて、中田作品だとわかるひとはいても、鈴木亜美の新曲だとわかるひとはすくないのではないだろうか。
かろうじて、PVを見れば鈴木亜美だとわかるくらいだ。

このビデオ、とてもアイドルのものとは思えない。かといって品のないセクシーさもないし、アーティスティックなコンセプトらしきものも見受けられない。ここにも鈴木亜美の迷いが見える。

今年前半に発売されたアルバムは、さまざまなアーティストとのコラボ作品になっているが、ここはひとつ誰かひとりに全体のプロデュースを任せてみてはどうだろうか。

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もちろんぼくとしては中田ヤスタカに手掛けて欲しいが、今回のシングルを聴く限り鈴木亜美らしさは目に見えにくそうだ。結果、鈴木亜美の作品としては物足りないものとなってしまうだろう。インストとか多そうだし。
ミニ・アルバムか、リミクスなどを複数収録したエイベックスお得意のマキシあたりで、どっぷり中田サウンドに浸っても良いかも知れない。実験的にアーティスト名をAMIとかにしてね。アミーごじゃあんまりだからね(笑)。