さいきんサッカーに熱くなれない

一時期あたかも熱病に魘されたかの如くfootball crazy(またはjunky)と化していたぼくなのに、近頃あまり熱狂できない。
先日のアジア・カップもすべて見たけれど、手に汗握る、喉を涸らしてビールを呷る、そんなことがほとんどなかった。(もちろん大いなる原因のひとつは試合内容であることに間違いはないが)


また、日本代表や五輪代表など下の世代よりも、女子代表(いわゆる「なでしこジャパン」)を重点的に応援しているせいもある。
ご存じの通り、女子代表は今年(もう数週間後だ!)のワールドカップに続き、来年の北京オリンピックへの出場も見事決めた。
はっきりと自分でもわかっていることは、五輪出場を決め、凱旋試合となったホームでの最終戦に足を運べなかったアクシデントが、間違いなくぼくのココロに影響を与えていることだ。
五輪への切符を得たベトナム戦も、国立でのタイ戦も録画して編集してDVDにコピーした。だが、いつものように何度も繰り返して見たりはしていない。
とくに最後のタイ戦では、久しぶりに安藤梢選手がスタメン出場したというのに、ぼんやりと目で追っている程度だった。無論、逆に云えば、その安藤選手が出場したスタジアムに居られなかったという思いも、かなりおおきい。
そういえば先日のオールスター戦でも安藤選手は活躍していたが、いつものように興奮気味に吠えたり叫んだりすることはなかった。

たかがサッカーじゃないかと笑う方もいるだろう。ふだんのおまえからサポーターだと思わせる発言や行動の欠片も見られないじゃないかと呆れる方もいるだろう。
まあ後者については「サポーターではなくフーリガンだから(失笑)」という屁理屈というか揚げ足取りもあるのだが。

冗談はともかく、ワールドカップ、オリンピックとも最終予選のホームゲームはずっと国立競技場まで出掛けていたのだから、今回のことがやはり影響していると云わざるを得ないだろう。
スタジアムでのあの感動を一度味わってしまうと、またあのcrazeに自らを溺れさせたくなるのだ。この辺は依存症気質のぼくらしいとも云えるが。

それならば解消法法は簡単。ふたたびスタジアムへ行けば良い。さすがに中国までは行けないがーーほんとうは北京まで飛んでしまいたいくらいだーー、幸いなことにワールドカップまえに壮行試合が2試合組まれている。これはもう是が非でも行くべきことは陽を見るまでもなく明らかなわけだが、若干二の足を踏んでしまうのが、その日程だ。
8/30(木) vsカナダ女子代表@国立競技場
9/ 2(日) vsブラジル女子代表@フクダ電子アリーナ
普通に考えれば日曜日に行われるブラジル戦だろうか。ただしスタジアムが遠い。
そうなると通い慣れた国立でのカナダ戦だが、平日なので休暇ないしは半休を取らなくてはならない。ついでにぼくは毎回試合後に、客席のごみを拾うボランティアに参加しているので、帰りがすこし遅くなる。
それに、できれば地元に着いてからどこかのバーで飲むか、自宅でテレビ中継を見て余韻に浸りたい。となると翌日も休みーー有給休暇を取るつもりだがーーにしたい。
前者ならば2日ないしは1.5日、後者でも1日は休みを取る必要がある。もちろん翌日きちんと出勤すれば問題はないのだが。
そう考えると後者か。幸いキックオフも早いので、帰って来られないことはない。だが長旅は避けたい。
やはりここは前者か。ちなみに今回はじめて知ったのだが、FIFAランキングではカナダのが上である。てっきりブラジルの方が上なのかと思い、それで後者にしようかとも思ったのだが。
やはり国立、カナダ戦かな。
もう来週のことなので、休暇を取るならば明日か明後日には職場に確認を取る必要がある。

ところで今回2試合ともスタンドをふたつ(の料金帯)に分けている。
Jリーグや代表の国際試合ではあたりまえのことだが、いままで最終予選は全席同料金なのになぜなのだろう。出場が決まって、サポーターの気運も高まり観客が増えるだろうという計算なのだろうか。だとすれば商業的な側面が見えてしまうな。まあ親善試合で海外から相手を呼ぶから仕方がないのかな。


この文章は、フル代表の日本vsカメルーンを見ながら書き始め、途中BSに切り換え五輪最終予選の日本vsベトナムを見ながら書いている。
はじめは、どちらの試合も見ていて熱くなれないーーだってビールさえ飲んでないんだから!ーー気がして、それはなぜなのか考えてみようと思っていた。
ところが読んでいただければ、おわかりの通りまったくべつの話になってしまった。
いまベトナム戦は後半15分で1点リード。相変わらず夢中になってモニタを見つめるような感じではない。改めてこの辺のことは書いてみたいと思う。
残り30分キリン・ザ・ゴールドでも飲みながら、のんびり観戦するか。いや、のどごし<生>でいいかな。