あんまり生きる意欲が湧かなかったのです。

そんなことは滅多にないことですし、あまり良い状態ではないことくらいは気の触れたぼくにも理解できる。こういうときは何かひとつのことに集中(執着)すると、余計なことは考えなくて良い。
幸いなことに、今日からサッカー女子ワールドカップが開幕する。これから毎日、このことのためだけに生きればいい。
喩えるならば、CLUBで、踊るわけではなく、ただ音楽に身を委ねるように。ヘッドフォンをして、Hi-Fiなサウンドを後頭部に響かせて、瞼の裏側に万華鏡の如く曼荼羅を描くように。


開幕戦はドイツvsアルゼンチン。世界レベルのサッカーに酔いしれよう‥‥。
って、なんで生中継しないの日テレG+*1(怒)!
しかも地上波放送も無し。NHKも放送しないのね。これが現実? 男女の違い? 男女雇用機会‥‥って雇用じゃないけどーー日本女子代表のほとんどはサッカー以外で生活を築いている”ノン・プロ”選手だけどーー、それはあんまりだよ。

明日の日本戦だって、CSでは生中継するけれど、地上波では夜中でしょ。これってつまり俗にサポーターと呼ばれる熱心なファンやコアな層に”のみ”ターゲットを絞っているわけで、一般の、普段サッカーなんて観ない、ましてや女子サッカーなんて観たこともないような”お茶の間”の視聴者に門戸を開いていないよね。
さいきん日本サッカー協会では「なでしこvision」なる旗印の下、女子選手の育成強化を始めた。
それならば、なぜ中高生から小学生までが観られる時間帯に放送しないのだろう。通常のなでしこリーグでは、なかなかスポンサーが付かなかったり、視聴率が取れないだろうことは予想できる。(それでも日テレはJ2・ヴェルディの試合は深夜ながら放送しているが)*2
いま行われているのはワールドカップである。来年行われるオリンピックと並んで世界最高峰の戦いである。

たしかに、Jリーグ開幕以前日本では(男子の)ワールドカップでさえ、さほどテレビ放送はなかった。それでも東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放送されていた「三菱ダイヤモンド・サッカー」でクライフやペレ、マラドーナベッケンバウアーのプレイをぼくたちは観ることができた。現在活躍しているJリーガーや日本代表のなかにも、そういう選手は多いはずだ。(おそらく30代以上のプレイヤーは)
Jリーグおよび日本のサッカーは、開幕当初のバブル風味の熱気から一度人気が下降した。しかし「ドーハの悲劇」やワールドカップ・フランス大会への初出場などを機に日本代表を応援する、応援まではせずとも結果くらいは気になるといった人口を増やした。そしていまや、五輪代表や各世代の代表にまで注目が集まっている。云うまでもなく、サポーターの底上げに成功したのだ。(totoに関しては、また改めて)

女子サッカー選手を増やしたいなら、こどもたちがあこがれる存在にしなくてはならない。そのためにはーーもちろん、ほんとうはスタジアムに足を運ぶのがいちばんだがーーテレビをはじめとするマスコミを通して、もっと目に付かなくてはならない。
わかりやすい例が女子ゴルフだ。宮里藍選手、横峯さくら選手の登場・活躍により毎週それも最終日の日曜日だけでなく土曜日にまで大会が放送されている。次々と新しい選手が現れ、アマチュア選手の台頭も目覚ましい。蛇足ながら、それにすこし遅れて男子ゴルフにも「波」が訪れようとしている。

女子‥‥女の子がサッカーをやりたいと思わせなくてはならない。まずは女の子にサッカーが好きになってもらわなくてはならない。もちろん、いまでも女性ファンはたくさんいるがサッカー自体より選手のファンというひとが大半だろうし、彼女たちは”女性”だ。何事にも遅すぎるということはないが、できれば”女の子”のうちに「ボールはともだち」になって欲しいものだ。
その足掛かりとしてフットサルもわるくはない。現在行われているアイドル/タレントたちの試合は、いささかショーというかプロレス的(?)なところがあって、ちょうどいまサッカーの”女性ファン”について書いたのとは逆に、男性ファンてかヲタ(爆)にのみ向けられている気がしなくもないのだが‥‥(苦笑)。

いずれにしても女子サッカー・プレイヤーの底辺を拡げる努力は怠ってはならないし、早ければよいというわけでもないが、ゴルフだって卓球だって幼い頃から親しんできた選手には芽が出て花が開く可能性がより高くなることは間違いないだろう。

余談だが、サッカー女子日本代表でぼくがレプリカ・ユニフォームまで作って応援している安藤梢選手は、小学生の頃から地元では名の知れたスーパー・プレイヤーだった。その存在をぼくが知ったのは彼女が中学生のときだが、それから数えると10年以上、云ってしまえば人生の半分近くを追い掛けていることになる。迷惑というか、執拗という言葉はこういうときに使うのが正しいのだろう。

‥‥執拗、そして執着。
ほら、ひとつのことに集中していたら、もう2時間も生きてしまったよ。

*1:フジテレビ721&739の間違いでした

*2:日テレG+ではなったので、関係のない話になってしまったよね